て報告した宮丸班は、今年度、幼小児(2〜8歳)に垂直跳における動作の発達過程を分析した。ただし、跳躍高をテストする通常の垂直跳が幼少児には困難なため、頭上の目標物に手を伸ばして触れるJump and Reachとよばれる垂直跳である。年齢がすすむにつれて、膝を深く曲げた準備姿勢から、キック時に腕を振り込むようになり、また空宙での姿勢も頭と背を反らして腕をしっかり伸ばすといった、力強い跳躍動作に移行することを報告した。森下班では今年度、0〜75歳の多数の人々について脊柱の屈曲・伸展度を調査し、立位からの体前屈と後屈における姿勢パターンの分類を試みるとともに、その分類が年齢とともにどう推移するかを報告した。幼児は関節が柔らかい代わりに抗重力筋が未発達であり、成熟後はその逆になる。そうした生理機能が姿勢制御パターンに与える影響を分析することは、調整力を理解する上で貴重である。